PD-1抗体の誕生からの歴史
2014年、本庶佑教授により開発されたPD-1抗体治療薬「オプジーボ」が世界で初めて承認され、がん免疫療法は新しい時代を迎えました。
この治療法は、従来の治療では救えなかった多くのがん患者の命を救い、世界中で無数の命をつないだとされています。
当初は皮膚がんなど限られた種類にのみ効果が認められていましたが、研究の進展により、現在では20種類以上のがんに適用が拡大。
PD-1抗体は今や、手術・放射線・化学療法に続く「第4のがん治療」として世界の医療現場を支えています。
【代表的な適用拡大の歴史】
2014年 一部の皮膚がん
2015年 大部分の肺がん
2016年 腎臓がん
2016年 悪性リンパ腫(血液のがん)の一部
2017年 胃がん
2017年 咽頭がん、口腔がんなど(多くの頭頚部がん)
2017年 膀胱がん・腎盂がん・尿管がん
2018年 一部の中皮腫
2020年 食道がん
2021年 原発不明がん

今では、全がん患者のうち実に半数以上が、がん免疫治療(ICI)を受けることができるようになりました。


出典: Vinay Prasad, et al. “Updated estimates of eligibility and response: Immune checkpoint inhibitors.” Journal of Clinical Oncology (2024).
グラフに関する注記: 本グラフは、上記出典の論文データに基づき当センターで独自に作成(グラフ化)したものです。
体の免疫力でがんに挑む ― 患者にやさしい新たな選択肢
PD-1抗体による免疫療法は、私たちの体に本来備わっている「免疫の力」を取り戻し、がんを見つけ出し、攻撃し、再発を防ぐという自律的な防御機構を活かす治療法です。
副作用が比較的少なく、体への負担も軽いため、治療と日常生活の両立が可能で、「その人らしい生き方を支える治療」として注目されています。
さらに、転移・再発を繰り返す末期がんにも有効例が報告され、これまで不可能とされた「がんと共に生きる」新たな未来が見え始めています。
がん免疫総合研究センター(CCII) の挑戦
2020年4月、京都大学大学院医学研究科に設立されたがん免疫総合研究センター(CCII)は、2018年ノーベル生理学・医学賞を受賞した本庶 佑センター長のもと、がん免疫治療のさらなる進化を目指しています。
PD-1抗体治療は世界的に高い成果を挙げてきましたが、いまだ半数以上の患者では十分な効果が得られないという課題が残されています。
CCIIでは、がん細胞が免疫から逃れるメカニズムを解明し、誰もが効果を実感できる高品質ながん免疫治療の確立を目指して、分子レベルでの基礎研究から臨床応用まで一体的に取り組んでいます。

あなたの支援が未来の治療を生み出します
この挑戦を持続的に推進するため、CCIIは「がん免疫治療研究基金」を設立しました。
皆さまからのご寄付は、
- 若手研究者の育成
- 新たな免疫標的の発見
- 免疫治療の効果を最大限に発揮できる薬剤開発
など、未来の医療を支える研究に直接活用されます。
がんは、誰にとっても他人事ではありません。
皆さまの一つひとつのご支援が、「治せるがん」「再発しないがん」の実現につながります。
どうか、私たちとともに「がんを克服する未来」を築いてください。
連絡先:075-753-5855
がん免疫総合研究センター 基金室
cirf-kikin@mail2.adm.kyoto-u.ac.jp
金・株式:歓迎
包括遺贈:応相談
不動産遺贈:応相談
ご寄附に関して何なりとご用命ください。