CCII 京都大学大学院医学研究科附属 がん免疫総合研究センター

CCIIの新拠点
CCIIの新拠点である京都大学キャンパス内の「がん免疫総合研究センターブリストル・マイヤーズスクイブ棟」は、日本政府の資金援助に加え、製薬会社ブリストル・マイヤーズスクイブ社からのご寄附によって建設を実現したものです。また、本建物の外観の基本設計、内観設計については、日本を代表する現代建築家である安藤忠雄氏に監修いただき、多大なるご協力をいただきました。


現在、がん免疫総合研究センター(CCII)の研究施設やオフィスは京都大学大学院医学研究科構内の複数の建物に分散しており、主な実験室は京都大学の「メディカルイノベーションセンター棟」内に居を構えていますが、2024年には京都大学医学研究科構内南東に建設される新棟に移転する予定です。5階建て延べ床面積9500㎡の新しい建物は、研究者・研究員・学生およびビジター全300名を収容できる実験室とオフィススペース、さらに地下の動物実験施設を含む共有施設や特殊機器専用スペースが設置されます。また、1階には学術会議や文化イベントのための多目的ホール、展示室やカフェテリアが設けられます。

民間企業によるスポンサーシップと産業界との連携

CCIIの新棟建設は、がん治療薬「オプジーボ」の製造・販売を手掛けるブリストル・マイヤーズ スクイブ社による55億円(2019年は5300万米ドル)という多額の寄附金によって賄われ、これに加えて文部科学省および京都大学からの支援により実現します。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の多大なる貢献を称え、新施設の正式名称は「がん免疫総合研究センターBristol Myers Squibb棟」となる予定です。

CCIIの目的達成には、産業界のパートナーとの密接な連携が必要不可欠です。そのため、新棟の研究フロアにパートナーとなる民間企業との共同研究スペースが設けられます。CCIIは産学連携に特に注力し、がん治療の新たな革新を目指していきたいと考えております。

安藤忠雄氏によるユニークなデザイン

「がん免疫総合研究センターBristol Myers Squibb棟」は、日本を代表する建築家・安藤忠雄氏に設計に携わっていただきました。ベーシックな素材や形状、構造を重視したミニマルなデザインで知られる安藤建築らしさが随所に詰まったシンプルかつ美しい建物です。

円弧形のフロアを中心に据え、色彩も含めて免疫細胞をイメージした外観デザインに包まれた、唯一無二の研究施設となります。また、建物内部には、研究者や技術者が集中して作業できるクローズドな空間と、研究者間の自由で活発な交流を促すオープンスペースを配するなど、機能的な配慮が散りばめられたユニークな研究施設が出来上がる予定です。なお、各研究フロアの円弧形部分は2つの研究グループがシェアする実験スペースとなっており、4つの研究フロアは建物中心にある螺旋階段で有機的につながっています。

本庶佑教授への安藤忠雄氏によるサインが書かれたCCII新棟の模型。
画像提供:本学撮影のもの。
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